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FARO Collection – To Be Looked At…

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FARO Collection – To Be Looked At…

FAROコレクションは、「働くこと/暮らすこと」のあいだに存在するアートの力を探求する取り組みとして、収集・紹介しています。本展示では、FAROがこれまでの活動を通じて出会ってきた作家たちの作品を神楽坂ギャラリーにてご紹介します。オフィスという日常的な環境にアートが置かれることで生まれる思考の余白、静けさ、そして感性の刺激。
それらは、FAROが大切にしてきた「Life & Work in-between」という理念と深く結びついています。
本展示が訪れる方々にとって、作品と向き合う時間となり、新たな視点や余韻をもたらすひとときとなることを願っています。

FARO ART PROGRAM : faro WORKPLACE

 

アイ・ウェイウェイの《To Be Looked At…》は、監視カメラを模した彫刻作品です。本来は「監視する」側であるカメラを美術品として、あえて見られる存在として提示することで、現代社会における権力と視線の構造について問いかけています。
 
アイ・ウェイウェイは、中国を代表する現代美術家の一人です。建築、彫刻、映像など多様な表現を通じて、個人の自由や人権、社会と権力の関係をテーマに活動を続けてきました。中国政府による長年の監視や拘束を経験したことでも知られ、その体験は制作活動にも大きな影響を与えています。
 
本作で彫刻として表現された監視カメラは、監視や権力のあり方を象徴する存在として提示されています。見られる側である私たちが、逆に監視装置そのものを鑑賞するというアイ・ウェイウェイらしいアイロニーが込められています。
 
本展では、大山エンリコイサムの作品との対話のなかで展示されています。
大山は、グラフィティやストリートカルチャーに由来する独自の表現を通じて、都市空間に残された匿名的な痕跡や人々の動きの軌跡を抽象化し、独自の視覚言語として展開してきました。
 
正面の壁に設置された《To Be Looked At…》は、展示空間全体を見渡すように放射状に複数の方向へ視線を向けています。その存在は、都市のなかで私たちの日常を静かに見つめ続ける視線の存在を想起させます。ストリートカルチャーに由来する大山の表現と、監視というテーマを扱うアイ・ウェイウェイの作品は、現代都市に潜む複雑な関係性を浮かび上がらせます。
 
この空間のなかで、私たち鑑賞者もまた例外ではありません。私たちは「見る者」であると同時に、「見られる者」でもあるという事実を、あらためて意識することになるでしょう。

艾未未(アイ・ウェイウェイ)| Ai Weiwei

To Be Looked At…
2024
 
美術家。1957年、中国・北京生まれ。建築、インスタレーション、彫刻、映像、写真、ソーシャルメディア、ドキュメンタリーなど、多様なメディアを横断して活動する。現代社会における政治や人権、表現の自由、移民・難民問題など、今日の世界が直面するさまざまな問題を背景に、社会とその価値観を問い直す作品を発表してきた。

1981年に渡米し、ニューヨークで制作活動を行った後、1993年に中国へ帰国。2008年北京オリンピックのメインスタジアム、北京国家体育場「鳥の巣」のプロジェクトでは、ヘルツォーク&ド・ムーロンとの協働に芸術顧問として参加した。2009年には森美術館(東京)で日本初の大規模個展「アイ・ウェイウェイ展―何に因って?」を開催。2010年にはテート・モダン(ロンドン)のタービン・ホールで、大規模インスタレーション《Sunflower Seeds》を発表した。

芸術活動と社会への発言を一貫して結びつけながら、個人と社会、自由と権力、歴史と文化の関係について問い続けている。2012年にHuman Rights Foundationの「Václav Havel Prize for Creative Dissent」、2015年にAmnesty Internationalの「Ambassador of Conscience Award」を受賞。
 
https://www.aiweiwei.com/

大山エンリコイサム | Enrico Isamu Oyama

FIGURATI #184
2019
 
美術家。ストリートアートの一領域であるエアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモティーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点にメディアを横断する表現を展開。イタリア人の父と日本人の母のもと、1983年に東京で生まれ、同地に育つ。2007年に慶應義塾大学卒業、2009年に東京藝術大学大学院修了。2011-12年にアジアン・カルチュラル・カウンシルの招聘でニューヨークに滞在以降、ブルックリンにスタジオを構えて制作。これまでに大和日英基金(ロンドン)、マリアンナ・キストラー・ビーチ美術館(カンザス)、ポーラ美術館(箱根)、中村キース・ヘリング美術館(山梨)、タワー49ギャラリー(ニューヨーク)、神奈川県民ホールギャラリー、慶應義塾ミュージアム・コモンズ(東京)などで個展を開催。『アゲインスト・リテラシー』(LIXIL出版)、『ストリートアートの素顔』(青土社)、『ストリートの美術』(講談社)、『エアロゾルの意味論』(青土社)などの著作を刊行。『美術手帖』2017年6月号を企画・監修したほか、コム デ ギャルソン、シュウ ウエムラ、JINS、アウディなどの企業やブランドとコラボレーションを実施。大相撲令和4年1月場所では、横綱照ノ富士の「三つ揃え化粧廻し」にアートワークを提供し、話題となった。2023年3月に東京・天王洲で開催されたアートフェア「RE:FACTORY」ではアーティスティック・ディレクターを務め、多角的に仕事をする。2020年には東京にもスタジオを開設し、現在は二都市で制作を行なう。
 
https://www.enricoisamuoyama.net/
https://tsca.jp/ja/artist/oyama-enrico-isamu-letter/#biography

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